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コラム
2025.5.2和装
和装とは?種類や格式と結婚式で選ぶ際のポイントを紹介
結婚式では、花嫁がウェディングドレスを着ることが多いですが、和装で式を挙げる夫婦も少なくありません。そのため、結婚を控えているカップルの中には、結婚式の衣装選びで「和装で挙式したい」と考える方も多いのではないでしょうか。
日本の伝統美が息づく和装は、近年のブライダルシーンでも人気を集めています。しかし、和装といっても種類や格式はさまざまで、どのように選べば良いのか迷うこともあるでしょう。
この記事では、和装の基本から種類、結婚式での選び方まで詳しく解説します。これから結婚式を控えているカップルの皆さんの参考になるので、ぜひ最後までご覧ください。
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和装とは?

和装とは、日本の伝統的な衣服の総称を指します。着物や浴衣、袴などが代表的な和装に含まれます。「和服」という言葉はよく耳にしますが、和装と和服はほぼ同じ意味合いです。
日本の伝統衣装である和装の歴史は古く、奈良時代から平安時代にかけてその形が確立されました。貴族の装いとして始まった和装文化は、時代とともに庶民にも広がり、江戸時代には一般的な衣服として定着しました。
英語では「Japanese traditional clothing」や「Kimono」と表現され、近年では外国人観光客が和装を楽しむことも増えています。そのため、和装は海外からも高い評価を受ける日本の文化的シンボルの1つとなっています。
和装の種類

和装には様々な種類があり、それぞれに特徴や着用シーンが異なります。結婚式だけでなく、日常や特別な行事など場面に合わせた和装を選ぶことで、日本の伝統文化をより深く楽しめます。ここでは、和装を次の3種類に分けて見ていきましょう。
- 着物
- 袴
- 浴衣
それぞれの違いと特徴を理解し、着こなせる知識を身につけてください。
着物
着物は日本の伝統的な民族衣装を指す言葉です。和服とも呼ばれ、これから紹介する袴や浴衣なども広義には着物に含まれます。着物は素材や柄、袖の長さなどによって格式や用途が異なります。
振袖は未婚女性が着用する最も格式の高い着物で、成人式や結婚式などの特別な場で着られます。留袖は既婚女性の正装で、黒地に鮮やかな模様が描かれた黒留袖は、最も格式が高い和服です。小紋はカジュアルな着物で、日常のお出かけなどに適しています。
袴
袴は上下が分かれた和装で、着物の上から腰に巻いて着用する衣装です。男性の正装としてよく知られていますが、女性も特別な場面で着用することがあります。
近年では、女性が大学などの卒業式で袴を着ることが一般的になっています。しかし、男性の正装とは異なり、女性にとっての袴は「特別な日に着るけれど、正装ではない」という位置づけです。
袴には袴の形状によって「行灯袴」と「馬乗袴」があります。行灯袴はスカート状で女性が主に着用し、馬乗袴はズボン状で男性が着用します。
浴衣
浴衣は、夏の風物詩として親しまれている軽装の和装です。もともとは入浴後に着る衣服として使われていました。現在では夏祭りや花火大会など、カジュアルな夏の行事に着用されることが多い和装です。
綿や麻などの通気性のよい素材で作られ、着物よりも簡単に着付けができるのが特徴です。帯も兵児帯(へこおび)や半幅帯など、着付けが比較的簡単なものを使用します。夏を楽しむカジュアルな和装として、和の雰囲気を気軽に感じられるでしょう。
結婚式における主な和装

結婚式で主に選ばれる和装の種類として、以下の4つがあります。
- 白無垢
- 色打掛
- 引き振袖
- 紋付袴
ここからは、それぞれの和装の特徴を解説します。解説する内容を参考に、自分が和装で式を挙げる際はどれが良いか、検討してみましょう。
白無垢
白無垢は結婚式の和装の中でもっとも格式高い和装で、古くから伝統的な日本の婚礼衣装として親しまれてきました。「白」は純粋さや潔白さを意味し、「無垢」は汚れがないことを示しています。
衣装だけでなく、小物や打掛、帯などすべてを白一色で統一するのが特徴で、挙式では神聖な儀式を彩る衣装として選ばれます。また、白無垢に綿帽子や角隠しを合わせて、格式ある和装姿を完成させることが一般的です。
挙式では厳粛な印象を与え、神前式に限らず仏前式、人前式でも用いられています。純白の持つ清楚な美しさが、新婦の決意や新しい人生の始まりを象徴的に表します。
色打掛
色打掛は白無垢に次いで格式が高く、華やかさが特徴的な和装です。挙式後の披露宴や写真撮影で選ばれることが多く、多様な色彩や刺繍が施された豪華なデザインが目を引きます。色打掛には季節の花や吉祥文様があしらわれ、新婦の個性を表現できます。
また、鮮やかな赤や金、色とりどりの刺繍が施された打掛は、新婦の華やかな美しさを際立たせるでしょう。白無垢の厳粛な印象とは異なり、披露宴では祝宴の華やかな雰囲気を演出します。色打掛は、白無垢からの「お色直し」に用いられるケースが多い和装です。また、新郎新婦や親族、ゲストに鮮やかな印象を与える衣装として人気があります。
引き振袖
引き振袖は、未婚女性の第一礼装である振袖の裾を引きずるように仕立てたもので、花嫁衣装としても古くから親しまれてきました。江戸時代から続く歴史ある和装姿で、色打掛よりも軽やかな印象で、動きやすく近年の婚礼シーンで改めて人気が高まっています。
引き振袖の魅力は、帯結びや小物を自由にアレンジできる点で、新婦の個性や好みを存分に反映できることです。和の上品さと華やかさを兼ね備えており、披露宴や写真撮影の衣装として多く選ばれます。また、色柄も豊富で、格式を保ちながら新婦らしい華やかさを演出したい場合に特におすすめです。
紋付袴
紋付袴は男性が着用する和装の第一礼装で、結婚式をはじめとする儀式や式典などで広く用いられています。一般的には、黒地の羽織に家紋が入り、袴は縞模様が主流です。ただし、最近では紺やグレーなど多様な色味の羽織袴も人気があります。
紋付袴は、新郎が結婚式の場で威厳や誠実さを表現するために着用し、和装姿として男性らしさを強調する衣装です。また、花嫁の華やかな衣装と並んだ際にもバランスがよく、凛とした雰囲気を演出できます。伝統を大切にしながら、自身の個性や好みに応じて色や素材を選ぶことで、より一層満足度の高い装いとなります。
以下の記事でも和装の種類について解説しているので、あわせてご覧ください。
結婚式の前撮りは和装がおすすめ!魅力・撮影方法・人気の衣裳などを紹介!
和装の格

和装には格式が存在し、着用するシーンや立場によって適切な種類が異なります。特に結婚式では、格式を理解した上で衣装を選ばなければいけません。ここでは、以下の和装の格について詳しく解説します。
- 第一礼装
- 略式礼装
- 外出着
- 普段着
第一礼装
第一礼装とは、和装の中でも最も格式が高いとされる正式な装いです。冠婚葬祭や式典など、人生の節目や公式行事の場面で着用されます。女性の場合は、白無垢や色打掛、黒留袖や振袖が該当し、男性では黒の紋付袴が代表的です。
着物の柄や家紋の有無にも規定があり、男性の紋付袴には五つ紋を入れるのが基本です。女性の第一礼装では、柄行きが華やかで裾模様が豪華なものが多く、帯や小物も格式を保ったものを選びます。結婚式において新郎新婦や両親、仲人などが着用するため、和装の種類と格式をしっかり理解したうえで選ぶことが重要です。
略式礼装
略式礼装は、第一礼装よりも格式が一段下の、改まった場面で着用される和装のことを指します。女性では色留袖や訪問着、付け下げなどが代表的です。男性の場合、色紋付袴が略式礼装にあたります。
略式礼装は結婚式やパーティー、お祝いの席などフォーマルな場で広く活用されています。女性の訪問着や付け下げは柄が控えめながら華やかさも兼ね備えており、ゲストや親族として出席する際に最適です。
色留袖は未婚・既婚問わず着用可能で、家紋の数で格式が変わるため、シーンに合わせて選べます。状況に応じて柔軟に対応できることから、人気が高い和装の1つです。
外出着
外出着とは、日常のおしゃれ着として気軽に楽しめる和装です。街歩きや観劇、カジュアルなパーティーなど幅広いシーンで着用されます。
主に小紋や紬(つむぎ)が該当し、小紋は細かい柄が繰り返し入ったもので、可愛らしく華やかな印象を与える点が特徴です。紬は織りの風合いや素朴な柄が特徴で、落ち着いた大人の装いを楽しめます。
外出着はフォーマルな意味合いの格式が低い和装です。しかし、個性や季節感を自由に表現でき、着物をファッションとして楽しみたい方に特におすすめです。また、着付けや帯結びなども自由度が高いため、気負わず和服の魅力を楽しめる衣装として親しまれています。
普段着
普段着は最も格式が低く、家庭内やちょっとした外出で気軽に楽しめる日常的な和装です。代表的な普段着としては、浴衣やウール、木綿の着物などが挙げられます。
浴衣は夏の代表的な衣装で、花火大会や夏祭りなどのカジュアルなイベントでよく用いられます。ウールや木綿素材の着物は丈夫で扱いやすく、家庭で手入れが簡単にできるため、日常的に和装を取り入れたい方に最適です。
普段着は気軽に着られることが大きな魅力です。そのため、和服に興味がある初心者や和装をライフスタイルの一部として楽しみたい方におすすめします。
花嫁の結婚式での和装の選び方

結婚式の衣装選びは、花嫁にとって極めて重要です。そのため、衣装を選ぶ際は、以下のポイントを参考にしてください。
- なりたい雰囲気をイメージする
- 色と柄を選ぶ
- 自分に似合うものを選ぶ
- 全体のバランスを考える
- 目立つ部分を考える
- プロの意見を聞く
なりたい雰囲気をイメージする
まず、自分がどのような花嫁になりたいかを明確にしましょう。厳かな雰囲気を望むなら白無垢を、華やかさを演出したいなら色打掛や引き振袖など、和装の種類ごとに印象が異なります。
また、結婚式のテーマや会場の雰囲気に合わせて考えるのもおすすめです。伝統的でクラシカルな式場なら格式高い衣装が似合います。また、モダンな式場では個性的な色柄で華やかさを演出するなど、理想の和装姿を明確にイメージしましょう。
色と柄を選ぶ
色と柄は、和装姿の印象を大きく左右します。色選びでは、自分の肌色や髪色に合うものを意識すると、自然な美しさが引き立つでしょう。例えば赤や金色は華やかで写真映えし、青や緑などは上品で落ち着いた印象を与えます。
また、柄には季節や縁起物を取り入れることで、鮮やかさを強調できるでしょう。例えば、春なら桜、秋なら紅葉など季節感を意識するとより和の趣が増します。好きな色柄と似合う衣装を選ぶことで、自分らしい美しさを引き出しましょう。
自分に似合うものを選ぶ

どんなに美しい衣装でも、自分に似合うものでなければ魅力が半減してしまいます。身長や体型、顔立ちに合わせて和装を選ぶことがポイントです。例えば、小柄な方は細かな柄が入った着物が似合い、背の高い方は大胆な柄や華やかな打掛が映えます。
試着の際には客観的に見るために写真を撮ってもらい、様々な角度から確認しましょう。また、家族や友人など第三者の意見を取り入れながら、自分らしく輝ける和装姿を見つけることが重要です。
全体のバランスを考える
和装を美しく着こなすためには、全体のバランスも重要です。着物だけでなく、帯や小物類、髪型やメイクもトータルで調和させる必要があります。
例えば、華やかな衣装を選んだ場合、髪型はシンプルにまとめると上品さを際立たせることが可能です。一方で落ち着いた衣装の場合、小物や髪飾りを豪華にするとバランスが取れます。細部までこだわり、統一感のあるスタイリングに仕上げることで、より美しい和装姿を実現できます。
目立つ部分を考える
花嫁衣装では、特に目を引く部分にこだわりを持つことが大切です。和装の場合、特に胸元や袖、裾回りなどに視線が集中します。そのため、写真撮影の際に映える場所に好きな柄や豪華な刺繍が入った衣装を選ぶと印象的になります。
また、後ろ姿が美しい衣装はゲストにも好評です。色打掛や引き振袖では、裾や袖口に柄があると動きに合わせて華やかに見えます。目立つポイントを意識して選ぶことで、より魅力的な印象を与えることができます。
プロの意見を聞く
衣装選びに迷ったら、プロのアドバイスを積極的に取り入れましょう。式場や和装専門のスタッフは、経験豊富で的確なアドバイスをしてくれます。自分では気づかなかった似合う色や柄の提案、また着用時の動きやすさなど実用的な面からの助言も得られるでしょう。
さらに、和装に合わせたメイクやヘアスタイルについてもプロに相談が可能です。プロの意見を参考にすることで、自信を持って当日を迎えることができ、より満足度の高い結婚式になります。
以下の記事では、衣装とともに重要な和装に似合うメイクの方法を解説しているので、合わせてご覧ください。
和装メイク5つのポイントを紹介!着物別の花嫁メイクのコツと失敗しない方法
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まとめ

この記事では、結婚式で選ぶ和装について解説しました。結婚式で和装を選ぶ際は、自分のなりたい雰囲気や色柄、自身に似合う衣装を考えることが重要です。また、衣装だけではなく全体のバランスにも気を配ることでより華やかで印象的な和装姿を叶えることができるでしょう。
プロの意見も参考にしながら、自分らしい美しさを引き出す衣装を選ぶことが重要です。和装は日本の伝統美を表現する衣装であり、結婚式という特別な日にふさわしい魅力的な選択肢です。この記事を参考に、楽しみながら、自分にぴったりの一着を見つけてください。
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